結婚詐欺罪の懲罰について思うこと

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先日世間を騒がせた「いただき女子りりちゃん」こと渡邊真衣 被告に対する判決が出ましたね。懲役9年、罰金800万円の実刑とのこと。

こちらはNHKオンラインニュースサイトからの引用です。
さて、この判決を世間は重いと思うのか、または軽いと思うのか・・。

“頂き女子” 25歳被告に懲役9年 罰金800万円 名古屋地裁

SNS上で「頂き女子」を自称し、男性に恋愛感情を抱かせて1億5000万円余りをだまし取った罪などに問われた25歳の被告に対し、名古屋地方裁判所は「男性心理を手玉に取り、好意につけ込む誠にこうかつな犯行で、ホストの売り上げに貢献したいという動機は身勝手だ」として懲役9年、罰金800万円の判決を言い渡しました。

2024年4月22日 18時23分 NHK

人を騙して稼ごうとする”悪質な犯罪”が詐欺

そもそも『詐欺』をしてお金を手にしようなどと考えること自体が許せることではありません。

皆んな真面目に汗水垂らして働いてお金を稼いでるのに、その稼いだ貴重なお金を横から掻っ攫っていくような・・人道に反する行為。それが詐欺です。

相手の情につけ込んだり、信頼関係を利用して騙し、将来のためにコツコツと貯めていたお金であったり、大切な家族からの遺産、また時に借金までさせられて手にした大金を、平然と持ち去るのです。

人の良心を踏みじにっても罪悪感すら感じないから、次々と犯罪を重ねるわけです。私利私欲のための傲慢な行為。そういうことが平気でできる連中というのは教養も品性のかけらもないわけで、まともな環境で育った人間ではないと思うのが普通だと思います。

ここで言う「まともな環境」というのは必ずしも家庭環境だけを指しているわけではなく、交友関係や教育機関での指導など全てを指しています。でも実際、育った環境が劣悪であっても、真面目に生きている人はたくさんいます。つまり結局は、本人自身の「世の中への甘え」が詐欺という犯罪に加担する原因なのだと言い切れます。

結婚詐欺の被害はお金だけじゃない!

詐欺の中でも結婚詐欺やロマンス詐欺、霊感商法などは、人の情やコンプレックス、また信頼関係につけ入って騙す手法です。そのような被害に遭った人は、金銭的なダメージのみならず精神面でも大きなダメージを受けてしまうというのが、他の詐欺と異なる点であり特徴ともいえると思います。

実際に自分のときも、精神不安定となってパニック発作が出たり睡眠障害の症状も出ていました。早期に心療内科で治療を受けたので、悪化したり長引いたりせずに治すことができたと思います。とはいえ今も若干引きずっている部分があり、少しのことで涙腺が緩んだり眠れなくなったりと自分でコントロールできなくなることが時々あります。

私の時のように、早い段階で心療内科や精神科に相談に行くことができれば良いですが、自覚できていなかったり、受診の判断をするのが難しいのが現実問題なのです。

詐欺のような事件に巻き込まれ、少しでも睡眠障害や情緒不安定になっていたら、すぐに心療内科を受診しましょう。

ところがもし放置して「うつ症状」が出てしまっていると、気力を失い人と会うことを避けたり、ましてや病院に行くなどの自己判断は難しくなってしまうのです。元々の性格がストレスで気持ちが自分の内側に向くタイプはそのような症状になりやすいと思います。

一方、ストレスを抱えた際に気持ちが自分の外に向くタイプは、怒りの感情の方が大きいので、号泣やイライラを繰り返したり、周囲に怒りをぶちまけたり、興奮状態で眠れなくなったりしてしまいます。いわゆる「躁状態」にあたります。こちらのケースは突然どんな行動に出るか周りも想像ができないし、止めることも困難であったりするので、注意が必要なのです。

うつ症状や躁状態であるにも関わらず、治療も受けず放置してしまうと、悪化して治すのに時間がかかったりしてしまいます。その段階になると本人が判断することが難しいので、もし周りにそのような症状の人がいたら、早急に適切なクリニックで治療を受けさせて欲しいです。

要するに、結婚詐欺は相手をそんな病気にまでさせてしまう行為だということです。

詐欺は常習性があるので治らない可能性の方が高い

詐欺師は、何がきっかけで詐欺に手を染めるようになるのかなど分かりませんし、最初はたまたまで少額なのかもしれません。でもそれで味を占めてしまい、どんどんエスカレートしていくのだろうと思います。

コツコツ働かなくても、人を騙すことで簡単に手に入る大金。空き巣や泥棒の方が詐欺よりリスクが高いので、詐欺のテクニックさえ一旦習得してしまえば、それほど楽なお金儲けは他にないでしょう。だから奴らは繰り返すのです。

この数年、、マッチングアプリの急激な普及で詐欺事件も急増しました。悪質な詐欺師逮捕のニュースもよく目にします。そして、逮捕され起訴された被疑者たちは、ロクな反省もしていないことが多いです。仮に反省していたとしても、刑期を終えてシャバに出た後は再犯で捕まることが多いそうです。

つまり常習性があるということです。そのことからも、人を騙したり裏切ることに対して、全く反省していないということがハッキリ分かります。

最長10年の懲罰は短すぎないだろうか?

詐欺罪の懲罰は、10年以下の懲役に処すると刑法第二百四十六条に記載されています。

被害者の一生をぶち壊し、時に自殺にまで追いやってしまうことのある詐欺事件。そのような世の中を甘くみている連中に対して、最長でたったの10年という懲罰でいいのかと、個人的にとても疑問を感じるのです。

私利私欲を満たすために人の人生やメンタルを壊し、大概は逮捕もされずにやりたい放題をし続ける。たとえ逮捕されたとしても、心から反省などなく数年服役したらシャバに出て、きっと同じことを繰り返すのです。人を馬鹿にして騙し、簡単に大金を奪って豪遊しているような連中です。

最長10年などという上限は撤廃し、事件の悪質性や、逮捕後の詐欺師の態度や反省度合いを十分に見極めて、相応な懲罰を処して欲しいと切に願います。

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