詐欺幇助の疑いで、「頂き女子りりちゃん」こと渡辺真衣容疑者(25)が逮捕されたのは2023年8月。男性から金銭を得るためのマニュアルを販売していたことが最初の逮捕のきっかけになった。
その後、複数の男性から数年の間に計1億6000万円以上の振り込みがあったことが確認され、2023年9月に再逮捕された。さらに、その詐欺によって得た1億円以上に対する税務申告を怠ったとして、名古屋国税局より所得税法違反の告発を受け、2024年2月に追起訴となった。
刑事裁判は2023年11月2日から始まり、一審で懲役9年・罰金800万円の判決が下されたが、弁護側が不服として控訴。二審では懲役8年6月・罰金800万円に減軽した判決が下された。弁護側は第二審判決も不服として上告したが最高裁が棄却。それにより2025年1月、第二審判決が確定しました。
以下は、朝日新聞からの引用です。
「頂き女子りりちゃん」の名前でSNSで活動し、男性3人から計約1億5千万円をだまし取ったとして詐欺罪などに問われた無職渡辺真衣被告(26)の上告審で、最高裁第三小法廷(宇賀克也裁判長)は、被告側の上告を棄却した。14日付の決定。被告を懲役8年6カ月、罰金800万円とした二審・名古屋高裁判決が確定する。
判決によると、被告は2021年3月~23年8月、意中のホストの売り上げに貢献するため、男性3人に「親と縁を切るのに手切れ金が必要」などとうそを言って現金をだまし取った。また、手口を記した「1カ月1000万頂く頂き女子りりちゃんの【みんなを稼がせるマニュアル】」と題した文書などをネット販売し、詐欺行為の手助けをした。
一審・名古屋地裁は、恋愛感情を抱かせて詐取を繰り返した手口は狡猾(こうかつ)で、マニュアルを売って同種犯罪を助長した点も悪質だとして、懲役9年罰金800万円の判決を言い渡した。二審は、被告が被害者らに賠償する意向を示した点などを踏まえ、懲役の期間を短縮した。
第三小法廷は決定で、上告理由にあたる憲法違反などがないとだけ判断した。