結婚詐欺とは、結婚を目的として他者を騙し、
利益を得るために行われる詐欺行為です。
被害者に与える被害は金銭面だけでなく、
心身の健康を害するような影響をもたらします。
つまり信頼を裏切られた被害者は心に傷を負わされ、
また経済的な困難に直面することだってある。
そいつのせいで、完全に人生を狂わせられるのです。
その体験とはどんなものなのか、
被害者の心の変化について書いてみたいと思います。
詐欺被害発覚 – 始まりは「絶望」と「人間不信」
人生50年近く生きてきていれば、
それなりに艱難辛苦を乗り越えてきている。
でも結婚詐欺被害に遭ったことがわかったとき
というのは、それまでのとは全く違うものだった。
おそらく事故に遭ったのと似た状態なのかも
と思う。
頭の中が混乱してすぐに現実を受け入れられず、
ショックで呆然とした気持ちや、
大金を失ったかもしれないという焦り、そして
これまで過ごした時間は全てお金のために
仕組まれたものだったの?と、
信じていた人に裏切られて、立ち直れないほど
どん底まで突き落とされるのです。
「大金を失ったかもしれない」だけでも
失意の底にいるような気持ちなのに、
「もう誰も信じられない」と感じて、
人間不信にも陥っていくのです。
仕事は手に付かないし、気力も出ない。
いま現実に起きていることを考えると、
過呼吸症候群のような症状になる。
この状態がこのままずっと続くのだろうかと
考えるとますます息苦しくなるのです。
「なぜ騙されてしまったのだろう」
「なぜ気がつかなかったのだろう」
「よく考えれば話がうまく進みすぎていた」
「もっと冷静に考えたら気がつけたのではないか?」
「あの時にお金さえ渡さなければ・・」
「マッチングさえしなければ・・」
そんな思いがぐるぐると巡り、後悔と
自責の念に苛まれた。
でも救われたのは、
親身になって話を聞いてくれたり、
何も考えられなくなっている自分に対し、
お金を取り戻すためにすべきことを指示して
くれる友人の存在だった。
目の前の「すべき事」に集中している時は、
少し気持ちが楽でいられた。
騙されていた期間を思い出す作業を
している時でも、意外と事務的になれた。
とはいえ、ふとした時に現実を思い出して
息苦しくなるし、夜も寝付けず、
浅い断片的な睡眠しかとれない。
精神安定と睡眠剤のために心療内科にも
通いました。
そうこうしながら数ヶ月経って少しずつ
現実を受け入れられるようになると、感情面
も変わってきた。
時間の経過と共に、深い絶望から
憤激や復讐心へと徐々に変わっていったのです。
詐欺発覚から4〜5ヶ月後 – 絶望は「怒り」へと変化
憤怒と復讐心、当然ですよ。
1年近くもの時間をかけて、
結婚を前提に付き合っているようなフリを
し続けていたのだから。
あの時のこともその時のこともぜ〜んぶ演技
だったのねと、人を馬鹿にした行為への怒り!
あれもこれもそれもこれもぜ〜んぶ
お金を騙し取るためだったわけねという
激しい怒りです。
こんな酷い仕打ちをされる覚えは全くないし、
なぜあんなヤツのせいでこんなに苦しまなければ
ならないのか?!
騙し取られた大金のことも考えたら
何がなんでも取り返してやりたいし、
こんなことは一生許さない!!
そして、何が最も許せないかと言えば、
自分の家族をも巻き込んだことです。
自分だけでなく、親兄弟も騙したという事実。
結婚を前提にお付き合いしていることを、
わざわざ実家にまで訪ねてきて、
挨拶をした日のことを鮮明に覚えている。
父や母もそのために時間をとって、
ヤツの話に真剣に耳を傾けてくれていた。
まさか自分の娘が結婚詐欺師に騙され
ていたなんて、、、私は報告できなかった。
とてもじゃないが年老いた両親に言えなかった。
これ以上心配をかけたくなかった。
そうやって、怒りは頂点に達した。
詐欺発覚から半年〜1年後 – 「復讐心」と「正義感」を原動力に動き出す
このまま泣き寝入りなどしたら詐欺師の
思う壺ではないか!
絶対に泣き寝入りだけはしない!!
そして、あの詐欺師には
一生立ち直れないほどの社会的制裁を
与えてやる!!
罪を犯したのだから罰を受けよ!!
詐欺師に対する復讐心と強い正義感とが
とてつもないエネルギーとなって、
あの男に制裁を与えるためなら
どんなことでもやってやろうという
固い決意に繋がったのです。
ここまでの心の変化に半年は要したと思う。
後の活動に関してはまた別の機会に・・
<参考資料>
ここにテレビや新聞、ネットで報道された
結婚詐欺師逮捕の記事を掲載しています。
マッチングアプリ等を利用した犯罪の
多さがわかると思います
↓↓↓↓
実際に逮捕された結婚詐欺師